2008年07月03日
トーノZEROゲームプレイ日記ACE COMBAT 5 THE UNSUNG WAR total 2918 count

とよ田みのるのFLIP-FLAPを読んで考える・ACE COMBATはピンボールと似ているか?

Written By: トーノZERO連絡先

 とよ田みのるのFLIP-FLAPというコミックスを読みました。

 これは、ピンボールを題材にした恋愛コミックです。

 この作品はピンボールについて以下のように述べています。

  • 1年間も同じ台を打ち続けるのは無意味で変だが、楽しければ良い
  • 限界を超えたスコアで打ち続けると、どこでもない別の場所に行ける

 これを読んで、ACE COMBAT(このタイトルを冠するシリーズ全作、以下同じ)と似ているがRPGとは似ていないと思いました。

 なぜならば、ACE COMBATを極限領域で飛ぶことで、「別の場所に行く」という感覚を味わったことがあるからです。しかし、ドラクエやFFでは、その領域にまでは行きません。

大山のぶ代さんとアルカノイド §

 この話から連想されるのは、大山のぶ代さん(ドラえもんの元声優として有名)が、ブロック崩しの一種であるアルカノイドの凄腕プレイヤーであるという事実です。声優のお遊びではなく、本物の凄腕だそうです。ゲームセンターでやりまくった上に、自宅に筐体まで置いてやっているそうです。それ一筋で何年もやっているそうです。

凄いテクとは §

 おそらく、ピンボールやアルカノイドで思い通りの位置にボールを持って行けることと、ACE COMBATで思い通りの位置に自機を持って行けることは、同じようなテクニックになるのでしょう。

 念のために言えば、ACE COMBATで思い通りの位置に自機を持って行くのは難しい作業です。嘘だと思うACE COMBAT未体験者は空中給油ステージをやってみると良いでしょう。これは、所定の位置に自機を持って行くだけのステージですが、STARTボタンでスキップ可能という仕様になっています。それだけ難しい、ということです。ちなみに、ミッション本体の戦闘では、ロックオンして撃つことが基本になるので、完全に思い通りに位置に自機を持って行けなくても戦えます。

 もっと言えば、たとえば超低空をA/B全開で高速飛行しながらその場で180度ターンしてみせる、といった作業を安定して即座に実行できるスキルは、ピンボールで使われる凄い揺らしのテクニックと相通じるような要素もあるような気がします。つまり、180度ターンではまず機体を90度ロールしてからスティックを引きますが、僅かでもロールする量が多ければ即座に地面に激突するし、揺らす量が僅かでも多すぎるとTILTになってしまう、というような類似点があるような気がするからです。

 そして、おそらくそれは場数を踏まねば習得できないものでしょう。理屈をいくら頭で考えても、それだけでは実行できないでしょう。しかも、単に場数を踏むだけではダメでしょう。それが好きであり、かつ、向上心を持って上を目指し続けねば獲得できないものではないかと思います。

デジタルとアナログの狭間 §

 とすれば、俗説としてよくある「デジタルなゲームは底が浅い」「アナログのゲームこそ本物」という主張が正しくないことが分かります。

 そうではなく、手順さえ分かっていれば誰がやってもそれなりの結果が出てしまうゲームと、手順だけでは成果を出せないゲームの差なのでしょう。

 であるから、前者の典型的なゲームであるRPGは、やり応えを確保するために物量で攻めるしかないわけです。大量のモンスター、イベント、ミニゲームを入れ、全てをクリアするために膨大な時間を使わせるようにするしかないわけです。

 それに対して、ACE COMBATは完全に同じミッションを何回も何回もやり続けることができます。僅かな操作の差、機体の特性の差で、すぐに全く違う展開に入っていってしまうからです。

別の場所に行く §

 ACE COMBATで「別の場所に行く」という感覚は、たとえば最近ではACE COMBAT 5アーケードモードのAREA06_Dで、銃撃が驚くほどスムーズに進んでいるときや、少し前ならACE COMBAT ZEROのMISSION 13「幽栖(ゆうせい)の地」撃破数チャレンジで巨大ハンガー下のAA GUNをひたすら反復攻撃している時などに感じます。

 すぐに具体例を出せないだけで、もっと他にもいろいろあると思います。

だからこそ §

 結局のところ、このFLIP-FLAPという作品で、たった1つの台を1年も打ち続けるという行為が、ACE COMBAT 5を何年もやり続ける自分に重なっただけ、とも言えます。

 しかし、それと同時に、桜ちゃんと知代ちゃんの「好き」が違うのと同じように、私のACE COMBAT好きとFINAL FANTASY好きの質が決定的に違うことも、まざまざと思い知らされてしまった感があります。

 たぶん、FINAL FANTASY好きには終わりがありますが、ACE COMBAT好きには終わりがありません。

ACE COMBAT 5 THE UNSUNG WAR

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